2023/12/10 12:26

みなさん、お仕事でジャケットは着られますか?

ここでいうジャケットはノッチドラペルの様な、いわゆるカチッとしたジャケットです。
0189的に言えばこんなアイテム ↓



スーツでお仕事の方も多いかもしれませんから、男性のジャケット着用率はまだまだ高いかな。

僕はというと…
ほぼジャケットを着ることが無くなりました😅
仕事柄という点もあるかもしれませんが、周りの人たちの仕事服を見ていても、昭和~平成中ごろまでのいわゆるビジネススタイルでは無くなってきていて、「変わったなぁ」と感じています。


さて、今日はそんな事を書きたかったのではなく、そういったカチッとした系ジャケットの袖についてのお話です。


メンズのジャケットは、大体が袖にボタンが付いた形になっていますね。
このボタンの起源は諸説ありますが、その一つがフランス地方でナポレオンが活躍した時代。極寒の中で進軍する際に、袖で鼻水を拭く兵士たちの姿を見て、ボタンをつけておけば鼻を拭くことはなくなるだろう…としたという面白い話もあります。

そしてこのボタン。ただの飾りの場合もあれば、実際に開閉が出来るものもありますよね。和名で「本切羽(ほんせっぱ)」と言いますが、これは19世紀のイギリスで外科医の正装がスーツであったことに由来しています。当時、今で言うカッターシャツは下着としての認識で、上着のジャケットを脱ぐという習慣はありませんでした。そこで昔のお医者さんは手術の際、袖が邪魔になるのでボタンを開けて捲っていた…というのが本切羽の始まりと言われています。

今となっては、本格的なジャケットほどこの本切羽が採用されていてます。

さて、この本切羽。
雰囲気もあるしカッコイイのですが、お直しが出来ないというデメリットがあります。
正確には肩から外して短くすることは可能です。逆に1mmも長くすることは出来ません。

色々な工場やお直し専門店に掛け合った結果の回答なので、思い付きで書いてはいません😅

詳しくはこちらのブログ記事にも書いていますので、お時間があればご覧ください。
 ↓ ↓ ↓
(相変わらず話が飛びまくって読みにくい記事でスミマセン💦)


そういう意味で、トーラーな我々にとってこの本切羽仕上げの既製服ほど難敵はないのです。
購入の際にはよくよく検討してから…か、頭からセミオーダー系のジャケット購入を考えた方が、結果的に少ない労力で済むのかなと思います。



今日はなぜこんなことを書いたかというと、お洋服のお直しって意外なほど簡単に考えられることが多いんです。
(愚痴っているのではないですよw)

今日も、あるジャケットの袖を5cmほど伸ばしたいというお問い合わせがあったのですが、一般的には出来そうな話じゃないですか?

でも、業界人的には、「うぉ…ご、5cm…か💦」なんです。
大は小を兼ねると言いますがホントその通りで、小さい物を大きくする、細い物を太くするというのは、既製服分野にとってはかなり難易度の高い事なんです。

サイズの合った既製服を探す。
体にサイズを合わせる。

サイズ迷子な我々にとっては、なかなか骨が折れることですよね…。